マウスピース矯正とワイヤー矯正の違い|選び方と適応の考え方

カテゴリ:審美治療 | 公開日:2026-07-31 | 最終更新日:2026-08-19 | 点検日:2026-08-19 | 監修:川田 隆央(川田デンタルクリニック 院長(3代目)・歯科医師)

マウスピース矯正とワイヤー矯正の違い|選び方と適応の考え方

矯正治療を検討するとき、多くの方がまず迷うのがマウスピースかワイヤーかという点だと思います。見た目の違いが注目されがちですが、実際には適応する歯並びの範囲ご本人が装着時間を守れるかが判断の中心になります。

この記事の要点

  • マウスピース矯正は取り外しができ、装置が目立ちにくい方法です
  • 1日20時間以上の装着が前提。守れないと歯は計画どおり動きません
  • すべての歯並びに適応するわけではありません。難しいケースがあります
  • 通院は1〜3か月ごとが目安。ワイヤーより間隔が空きやすい傾向です
  • 健康保険は原則適用されない自由診療です

2つの方法の違い

どちらも歯に力を加えて動かす点は同じです。違うのは力の加え方と、装置を管理するのが誰かです。

項目マウスピース矯正ワイヤー矯正
装置透明で取り外しできる。段階ごとに交換します歯に装置を固定し、ワイヤーで力を加えます
見え方目立ちにくい装置が見えます(歯の裏側に装着する方法もあります)
食事・歯みがき外して行えます装置をつけたまま行います
装着時間1日20時間以上。ご自身での管理が必要です常時装着されます
通院の間隔1〜3か月ごと3〜6週ごと
適応の範囲限りがあります幅広く対応できます
保険適用原則として適用されません(自由診療)
どちらが優れているという関係ではありません。歯並びの状態とご本人の生活によって、適した方法が変わります。

適応しやすい場合・難しい場合

マウスピース矯正は、装置の性質上得意な動きと苦手な動きがあります。

対応しやすい難しいことがある
軽度〜中等度のでこぼこ(叢生)骨格的な不調和が大きい場合
すきっ歯(空隙)歯を大きく回転させる必要がある場合
軽度の出っ歯・受け口歯を骨の中で大きく移動させる場合
矯正後の後戻りの再調整抜歯を伴う大きな移動が必要な場合

診断の結果、ワイヤーによる方法をご提案することがあります。また、途中で方針を変更する可能性についても、開始前にご説明します。「マウスピースでできます」と最初から断定することはできません。

装着時間が結果を左右します

マウスピース矯正でもっとも重要なのは、決められた時間、装置を入れているかどうかです。取り外せることは利点であると同時に、外している時間が長ければ歯は動かないということでもあります。

お子さんの場合はとくに、ご家庭での管理が結果を左右します。装着時間を確保できる生活かどうかを、開始前に一緒に確認します。

治療の流れと期間の目安

段階内容
1. ご相談気になっている点をうかがい、お口の中を確認します
2. 検査・診断レントゲン、写真、歯型をもとに歯の移動計画を立てます
3. ご説明適応かどうか、期間・費用・装着時間・リスクをご説明します
4. 装置の製作・開始装置をお渡しし、交換の間隔と使い方をご案内します
5. 経過の確認1〜3か月ごとに来院いただき、計画どおり動いているかを確認します
6. 保定動かし終えた後、後戻りを防ぐ装置(リテーナー)を使用します

期間は歯並びの状態と移動量によって大きく異なります。治療が終わっても保定は続きます。保定を怠ると後戻りが生じるため、動かす期間と同じくらい重要です。

記載の期間・回数・費用は目安です。お口の状態や全身の状態により異なり、実際の治療方針は診察のうえ判断いたします。

保険適用と費用について

矯正治療に健康保険は原則として適用されません(顎変形症や一部の先天性疾患など、定められた場合を除きます)。費用は全額自己負担となります。

当院の成人矯正の費用は次のとおりです。

項目費用(税込)
マウスピース矯正(お口全体/インビザライン)767,800〜1,100,000円
マウスピースを使った部分矯正330,800〜660,000円
ワイヤー矯正(お口全体)880,000〜1,320,000円
ワイヤーによる部分矯正220,000〜550,000円
診断検査料55,000円(部分矯正は33,000円)
調整料・衛生管理料(来院1回あたり)5,500円
リテーナー装置(1装置)16,500円

すべて税込金額です。装置の費用のほかに、診断検査料・来院ごとの調整料・保定装置の費用がかかります。お支払いは治療開始時の一括のほか、デンタルローンによる分割にも対応しています。

装置の費用のほかに、診断検査料・来院ごとの調整料・保定装置の費用がかかります。治療を始める前に総額の目安を書面でご説明したうえで進めます。取り扱いの一覧は 矯正歯科 をご覧ください。

噛み合わせの改善を目的とした矯正治療は、医療費控除の対象となる場合があります。見た目の改善のみを目的とする場合は対象外です。領収書を保管してください。

リスク・副作用

矯正治療のリスク・副作用

  • 装置の装着後、数日間は痛みや違和感が生じることがあります
  • 歯の動き方には個人差があり、治療期間が想定より延びることがあります
  • 歯根が短くなる(歯根吸収)ことがあります
  • 治療後に保定装置を使用しないと、歯並びが戻る(後戻り)ことがあります
  • お口の清掃が不十分だと、むし歯や歯肉炎が生じやすくなります
  • 健康保険は原則として適用されず、自由診療となります(一部の先天性疾患等を除く)

マウスピース矯正では、装着時間が不足した場合に計画どおり歯が動かず、装置の作り直しや期間の延長が必要になることがあります。また、装置は破損・紛失することがあり、その場合は再製作の費用がかかります。

よくあるご質問

マウスピース矯正とワイヤー矯正はどちらがよいですか?
どちらが優れているという関係ではなく、歯並びの状態とご本人の生活によって適した方法が変わります。マウスピース矯正は目立ちにくく取り外せる一方、1日20時間以上の装着が前提で、適応する範囲に限りがあります。骨格的な不調和が大きい場合や抜歯を伴う大きな移動が必要な場合は、ワイヤーによる方法をご提案することがあります。
マウスピースは1日何時間つける必要がありますか?
目安は1日20時間以上です。食事と歯みがきの時間以外は装着していただきます。装着時間が不足すると次の段階の装置が合わなくなり、作り直しや期間の延長が必要になることがあります。取り外せることは利点であると同時に、外している時間が長ければ歯は動かないということでもあります。
矯正治療に健康保険は使えますか?
原則として適用されず、自由診療となります(顎変形症や一部の先天性疾患など、定められた場合を除きます)。費用は全額自己負担です。なお、噛み合わせの改善を目的とした矯正治療は医療費控除の対象となる場合があります。見た目の改善のみを目的とする場合は対象外です。

出典

※ 本記事の掲載内容は一般的な情報です。症状や適応には個人差があり、実際の治療方針は診察のうえ判断いたします。費用は2026-08-19時点の税込金額です。

※ 点検日(2026-08-19)は、監修者が記事内容を点検した最新の日付です。内容に実質的な変更があった場合は最終更新日を更新します。

川田デンタルクリニックについて

マウスピースで対応できるかどうかは、検査のうえでのご説明になります。まずご相談ください。

所在地
〒158-0093 東京都世田谷区上野毛1-25-10
電話番号
03-3701-0550
アクセス
東急大井町線「上野毛」駅 徒歩1分(東京都世田谷区上野毛1-25-10)
診療時間
平日 9:30〜12:00 / 14:30〜18:00、土 9:00〜12:00 / 14:00〜16:00
休診日
木曜・日曜・祝日
☎ お電話で相談する 03-3701-0550