歯間ブラシとフロスの使い分け|歯ブラシだけでは届かない場所

丁寧に歯みがきをしていても、歯ブラシだけでは歯と歯の間の汚れは十分に落とせません。むし歯も歯周病も、この部分から始まることが多くあります。歯間ブラシとフロスの違いと、どちらを使えばよいかをご説明します。
この記事の要点
- 歯ブラシだけでは歯と歯の間の汚れは落としきれません
- すき間が狭い=フロス、広い=歯間ブラシが基本の使い分けです
- 歯間ブラシはサイズが合っていないと意味がありません
- 先に歯間清掃、あとで歯ブラシの順が効率的です
- 使い始めの出血は炎症のサイン。多くは続けるうちに落ち着きます
歯ブラシだけでは届きません
歯と歯が接している面は、歯ブラシの毛先が構造的に入りません。そのため、ここに残った汚れが原因でむし歯や歯肉炎が起こります。
とくに次の部位は注意が必要です。
- 奥歯と奥歯の間
- 詰め物・被せ物と歯の境目
- 歯ぐきが下がって根が見えている部分
- 矯正装置やブリッジの周囲
歯間ブラシとフロスの違い
| 項目 | デンタルフロス | 歯間ブラシ |
|---|---|---|
| 形 | 糸状 | 小さなブラシ状 |
| 向いているすき間 | 狭い(歯がぴったり接している) | 広い(三角のすき間がある) |
| 得意なこと | 歯と歯が接する面の清掃 | すき間の汚れをかき出す |
| 向いている方 | 若い方、すき間が狭い方、お子さん | 歯ぐきが下がってきた方、ブリッジのある方 |
どちらか一方に決める必要はありません。お口の中でも部位によってすき間の広さは違うため、前歯はフロス、奥歯は歯間ブラシのように使い分けることがよくあります。
サイズ選びと使う順番
歯間ブラシのサイズ
合っていないサイズは意味がないか、害になります。
- 細すぎる — すき間の壁に触れず、汚れが落ちません
- 太すぎる — 無理に通すと歯ぐきを傷つけ、下がる原因になります
すき間の広さは部位ごとに違うため、複数のサイズを使い分けることもあります。診療室で実際に合わせてご案内できます。
使う順番
先に歯間清掃、あとで歯ブラシの順をおすすめしています。歯と歯の間の汚れを先に外に出しておくと、そのあとの歯みがきで洗い流せるためです。フッ素入りの歯みがき粉の成分も、きれいになった面に行き渡ります。
出血したときの考え方
使い始めに出血して、「傷つけてしまったのでは」と中断される方がいらっしゃいます。
多くの場合、出血はすでに炎症があった部位のサインです。健康な歯ぐきは、正しく使えば通常出血しません。炎症のある部位を清掃すると出血しますが、続けるうちに炎症が治まり、出血しなくなっていくのが一般的な経過です。
- 1〜2週間続けても出血が減らない — 歯周病が進行している可能性があります。検査をおすすめします
- 強い痛みがある・大量に出血する — 使い方かサイズが合っていない可能性があります。中断してご相談ください
歯周病の治療後の通院については 歯周病の治療が終わったあとに通い続ける理由 をご覧ください。
続けるために
道具そのものより、続くかどうかが結果を分けます。
- 置き場所を変える — 洗面所の引き出しにしまうと使わなくなります。見える場所に置きます
- 全部の歯間からやらない — まず奥歯だけなど、部位を絞って始めます
- 持ち手つきのフロス(ホルダー型)から始める — 糸巻きタイプが難しい場合の選択肢です
- 合う道具を選び直す — 使いにくい道具は続きません。診療室でご相談ください
磨けているかどうかは、定期検診の際に確認できます。定期検診はどのくらいの頻度で行くべきか もあわせてご覧ください。
よくあるご質問
- 歯間ブラシとフロスはどちらを使えばよいですか?
- すき間の広さで選びます。歯がぴったり接している狭い部分はフロス、三角のすき間が空いている部分は歯間ブラシが向いています。お口の中でも部位によって広さが違うため、前歯はフロス、奥歯は歯間ブラシのように使い分けることがよくあります。
- 歯間ブラシを使うと出血します。やめたほうがよいですか?
- 多くの場合、出血はすでに炎症があった部位のサインで、続けるうちに治まって出血しなくなるのが一般的な経過です。ただし1〜2週間続けても出血が減らない場合は歯周病が進行している可能性があるため検査をおすすめします。強い痛みや大量の出血がある場合は、使い方かサイズが合っていない可能性があるため中断してご相談ください。
- 歯間清掃は毎食後に必要ですか?
- 1日1回で構いません。毎食後にすべて行おうとすると続かないことが多いため、就寝前の1回を確実に行うほうが結果につながります。順番は、先に歯間清掃を行い、あとで歯ブラシを使うのが効率的です。
出典
※ 本記事の掲載内容は一般的な情報です。症状や適応には個人差があり、実際の治療方針は診察のうえ判断いたします。費用は2026-07-31時点の税込金額です。
※ 点検日(2026-07-31)は、監修者が記事内容を点検した最新の日付です。内容に実質的な変更があった場合は最終更新日を更新します。
ご自身に合う道具とサイズは、お口を見ながらご案内できます。定期検診の際にお尋ねください。
- 所在地
- 〒158-0093 東京都世田谷区上野毛1-25-10
- 電話番号
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