歯周病の治療が終わったあとに通い続ける理由|メインテナンスの間隔

カテゴリ:予防 | 公開日:2026-07-31 | 最終更新日:2026-07-31 | 点検日:2026-07-31 | 監修:川田 隆央(川田デンタルクリニック 院長(3代目)・歯科医師)

歯周病の治療が終わったあとに通い続ける理由|メインテナンスの間隔

歯周病の治療が一段落すると、「もう通わなくてよいのでは」と感じる方は多いと思います。ただ歯周病は、治療で止められても、原因そのものがなくなる病気ではありません。通い続けることに意味がある理由をご説明します。

この記事の要点

  • 歯周病は治療で止められても、再発しうる病気です
  • 治療後の通院はSPT(歯周病安定期治療)として位置づけられています
  • 間隔は1〜3か月ごとが目安。歯周ポケットの深さと安定度で決まります
  • 中断すると数か月で元の状態に戻ることがあります
  • 健康保険が適用されます

治っても通い続ける理由

歯周病の治療は、歯石やプラークを取り除いて炎症を止めるところまでを目指します。しかし、失われた骨は基本的に元には戻りません。「治った」ではなく「止まっている」状態と考えるのが実際に近い理解です。

そして、細菌はお口の中からいなくなるわけではありません。日々のブラッシングで取りきれない汚れは再び蓄積し、放置すれば数か月で炎症が戻ることがあります。

段階状態
治療中歯石の除去と清掃で炎症を抑えていく期間
再評価検査をやり直し、歯ぐきが安定したかを確認する
メインテナンス(SPT)安定した状態を保つための通院。ここが本題です
歯周病は痛みが出にくい病気です。自覚症状が乏しいまま進むため、「調子がよいから通わなくてよい」という判断が当てはまりません。

どれくらいの人が歯周病で通院しているか

データ:歯周病で通院している人は全国で約1135万人。むし歯の約3.8倍です

厚生労働省の患者調査によると、歯肉炎・歯周疾患で継続的に医療機関にかかっている人(総患者数)は 全国で約1135万人(11,354千人)でした。同じ調査のむし歯(う蝕)は約298万人で、 歯周病のほうが約3.8倍多いことになります。

傷病総患者数
歯肉炎及び歯周疾患11,354千人
う蝕(むし歯)2,984千人

年齢別に見ると、35〜39歳で410千人だったものが、55〜59歳では853千人へと約2.1倍になります。 5,446千人(全体の約48%)が65歳以上です。年齢とともに積み上がっていくことが数字にあらわれています。

総患者数は、継続的に医療を受けていると推計される患者数です。歯科医院に通っていない方は含まれないため、 実際に歯周病がある方の数はこれより多いと考えられます。

出典:厚生労働省「患者調査」 2023年(令和5年)/政府統計の総合窓口(e-Stat)表ID 0004026065(2026-07-31 取得)

通う間隔はどう決まるか

一律ではなく、検査の結果で決まります。主に次の要素を見ます。

目安は1〜3か月ごとです。安定していれば間隔を空け、深い部分が残っていれば短くします。間隔は固定ではなく、そのつど調整するものとお考えください。

歯周病の治療歴がない方の定期検診の考え方は 定期検診はどのくらいの頻度で行くべきか をご覧ください。

記載の期間・回数・費用は目安です。お口の状態や全身の状態により異なり、実際の治療方針は診察のうえ判断いたします。

メインテナンスで行うこと

内容目的
歯周組織の検査ポケットの深さ・出血・動揺を測り、前回と比べます
歯石・バイオフィルムの除去ブラッシングでは落とせない付着物を取り除きます
歯ぐきの中の清掃必要に応じてポケット内の汚れを除去します
ブラッシングの確認磨けていない部位はその人ごとに違います。道具の使い方を調整します
噛み合わせの確認特定の歯に強い力がかかっていると、歯周組織に負担がかかります

数値で記録するため、前回からの変化が分かります。「よくなっている」「悪化した部位がある」を感覚ではなく検査結果でお伝えします。

中断するとどうなるか

メインテナンスを中断した場合、炎症が戻り、歯周ポケットが再び深くなっていくことがあります。困るのは、そのあいだ痛みなどの自覚症状が出にくい点です。

次に受診されたときに、治療前と同じかそれ以上に進行しているというケースが実際にあります。すでに骨が減っている歯では、残せるかどうかの判断に関わってきます。

しばらく間が空いてしまった方も、そのままにしないでください。いまの状態を検査で確認するところから始められます。責める場ではありませんので、お気軽にご相談ください。

健康保険が適用されます

歯周病の治療後のメインテナンス(SPT)は、健康保険が適用されます。窓口でのお支払いは健康保険の自己負担分となります。

保険で行うため、検査に基づいて計画を立て、記録を残しながら進めることが前提になります。検査を省いて清掃だけを行うものではありません。

歯周病治療の詳細は 歯周病治療 をご覧ください。

よくあるご質問

歯周病の治療が終わったら、もう通わなくてよいですか?
通い続けることをおすすめします。歯周病の治療は炎症を止めるところまでを目指すもので、失われた骨は基本的に元に戻りません。細菌もお口の中からいなくなるわけではないため、中断すると数か月で炎症が戻ることがあります。痛みが出にくい病気のため、自覚症状で判断できない点にも注意が必要です。
メインテナンスはどのくらいの間隔で通いますか?
1〜3か月ごとが目安です。歯周ポケットの深さ、検査時の出血の有無、歯の動揺、ブラッシングで磨けている度合い、喫煙や糖尿病の有無によって決まります。安定していれば間隔を空け、深い部分が残っていれば短くします。固定ではなく、そのつど調整します。
歯周病のメインテナンスに健康保険は使えますか?
はい。歯周病の治療後のメインテナンス(SPT)は健康保険が適用されます。窓口でのお支払いは健康保険の自己負担分です。保険で行うため、検査に基づいて計画を立て、記録を残しながら進めます。

出典

※ 本記事の掲載内容は一般的な情報です。症状や適応には個人差があり、実際の治療方針は診察のうえ判断いたします。費用は2026-07-31時点の税込金額です。

※ 点検日(2026-07-31)は、監修者が記事内容を点検した最新の日付です。内容に実質的な変更があった場合は最終更新日を更新します。

川田デンタルクリニックについて

しばらく通院が空いてしまった方も、いまの状態の確認から始められます。上野毛駅から徒歩1分です。

所在地
〒158-0093 東京都世田谷区上野毛1-25-10
電話番号
03-3701-0550
アクセス
東急大井町線「上野毛」駅 徒歩1分(東京都世田谷区上野毛1-25-10)
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